葡萄

 

代わり映えのない日々に疲れては

少し丁寧に皿を洗う

乾きも切らないうちにそのまま

気まぐれに買った葡萄を一つ

 

あの日君に託した想いを

今更返してくれだなんて

例えここで話したとしても

同じ温度じゃないだろう

 

葡萄を一つ摘んで食べたなら

その皮も気にせず口にしたら

どうもそこがあなたの曖昧さ

死ぬわけでもないさ

 

 

変わる気すらない"俺"に疲れては

やたら丁寧に皿を洗う

吐く言葉もない口にそのまま

乾ききったその葡萄を一つ

 

いつか他人に出会えるつもりの

「いつか」に迎えに来てだなんて

例え夢を叶えたとしても

同じ温度はないだろう


葡萄を一つ摘んで食べたなら

その皮も気にせず口にしたら

どうもそこがあなたの曖昧さ

死ぬわけでもないさ

 

葡萄を一つ摘んで食べたなら

その皮も気にせず口にしたら

どうもそこがあなたの曖昧さ

 

死ぬわけでもないさ