冬の隣

 

もう何度も見てた筈なのに

まるで初めての季節のようで

少しずつ寒くなるたびに

あなたの温度を思い出す

 

吐いた息が白く染まる

そのことを話したいと思った

 

二人で雪が見たいと言ったのは

今年もそばに居たいから

何も言わずに頷いて

無邪気に笑う君の傍に

居たいから

 

 

強がりをすぐに言う癖に

傷をつけるのも恐れるようで

かじかんだ手も隠したまま

僕の右側を歩いてた

 

この季節がそんな君の

左手を繋ぐ理由になった

 

あなたの隣にいると言ったのは

あの二文字が言えないから

少し紅く見えた頬は

雪のせいだと怒る君といれたら

 

ほら気づけば冬の隣

秋の風その先でまた会える

あなたと

 

二人で雪が見たいと言ったのは

今年も傍に居たいから

何も知らずに頷いて

無邪気に笑う君の傍で

 

今年の冬も

きっと手を繋ぎたい