(駅のホームに)かかる桜

 

終電のあと 夜に二人 取り残されていたんだ

僕は怖かったんだ

もう何回目よ 春の終わり 通りすぎてゆくのね

私怖かったのよ

 

 

クラスではあんまり話さないから聞かない

貴方って随分、難しいとこあるのね

隣にいられるとぎこちないから言わない

俺だってたまには泣き出したくなること

 

学校をサボって海まで来たけどさ

帰るくらいの小銭しか

もうポッケに残っていないけどさ

 

号令の声 止まる二人 立ち尽くしていたんだ

僕ら若かったから

もう何回目よ 思い出すの 遠く見える校庭

私弱かったのね

 

 

仕事ではあんまり馴染めないけど言わない

あれからずうっと生きやすくなったわ

歌だけは本音で作りたいから知らない

周りの"普通"がどれほど正しくても

 

 

フェンスを登って この先に出たなら

上手に話して ほら、もっと明るく

笑えてたら

 

歓声の中 揺れる二人 手を繋いでいたんだ

僕が弱かったから

終点のあと 春の終わり もう失くしていたのね

私こわかったのよ、

 

ずっと